元子ども兵の方たちがビジネスを始めます!
【アフリカレポート/2018年12月_Topic01】
2000年代まで20年続いたウガンダ北部の紛争では、子どもたちが武装勢力に誘拐されて戦場に駆り出され、(少女兵は)強制結婚などを経験してきました。テラ・ルネッサンスでは、元子ども兵の中でも10〜15年間と長期にわたり従軍してきた方たちを中心に社会復帰をサポートしています。(武装勢力は現在も隣国コンゴ(民)や中央アフリカで活動を続けていますので、この2〜3年の間に帰還した方たちもいます。)
ウガンダの社会復帰センターでは、元子ども兵と、地域の最貧困層の住民の方たち30名が、洋裁や木工大工の職業訓練、読み書き計算、伝統ダンスや歌などを通して自立に向けた訓練を受けてきました。今回、1年半の職業訓練を修了して、さらに1年半ビジネスの実地訓練を行うため、必要なミシンや木工大工の機械・道具などの供与式を行いました!
【供与式で、家族と洋裁のミシンを受け取る訓練生】
招待した家族、地域のリーダーも参加する中、訓練生が想いを話してくれました。
15年以上、従軍していた元子ども兵の男性
“帰還してから訓練に参加することを決めた時、周りの人たちから、(30歳を超えて)そんな年齢になって、家族の世話もしないで訓練を受けるなんて愚かだ、と言われてきました。でも妻は私を励ましてくれて、センターで訓練を受けてきました。今は、文字を書けるようになりました。他の人が作れない家具を作ることができます。また、周りの人たちと平和に過ごしていく方法をここで学びました。”
紛争の影響を受けた北部で生きてきた訓練生
“貧困の家庭で育ってきて、他の姉妹と同様に私は教育を受けられませんでした。私は洋裁の訓練を受けてきた中で仕事を少しずつ受けて、沢山のお客さんがいます。また平和教育を受けて、以前はとても難しかった「人を許すこと」ができるようになり、また人前で話すことも怖くなくなりました。今、父は私を応援してくれています。これから5年以内に洋裁の機械を増やして、他の住民の人たちが訓練を受けられるようにしたいです。”
ビジネスでは、これから沢山の課題にも直面していくと思います。
支援の後半も、ビジネスのアドバイスをしたりと、サポートを続けていきます!
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記事執筆/
アフリカ事業部マネージャー
鈴鹿 達二郎