紛争で夫を失った女性たちの生活再建〜地元産有機パイナップルジュースが完成しました!〜
【アフリカレポート/2019年1月_Topic01】
今、私がいるコンゴ民主共和国のカサイ地域では、数年前から100万人を超える人々(主に子どもと女性)が紛争の影響で避難生活を強いられています。こうした状況を鑑みて、テラ・ルネッサンスとして昨年から国連開発計画(UNDP)と協力しながら、カサイ地域(カナンガ市)での紛争被害を受けた女性たちへの支援を行なっています。
対象の女性たち(280名)は、ほぼ全員、2017年の紛争で、夫や家族を失っています。その多くは、夫だけでなく、子どもや兄弟など複数の家族を同時に亡くしており、その上、仕事もなく、衣食住を満たすことさえもできない状況にありました。一方、多くの女性たちは残された家族(多くは乳幼児)を抱えながらも、1日でも早く、普通の生活ができるようにと願い、不安定かつ不十分な援助物資に頼らず、自分たちの力で立ち上がろうという想いを示してくれました。
彼女たちができるだけ早急に収入を得られるように、短期間の職業訓練を行い、地元でも需要のある石鹸やパイナップルジュースなどの製品開発に取り組んできました。訓練を開始して間もない頃、亡くした子どものことを思い出して急に泣き出してしまう女性がいたり、現地の情勢が悪化したりすることもありましたが、今月、彼女たちの技術によって、地元産ジュースがついに完成しました!!有機パイナップルの果汁100%のストレートジュースで、本当に美味しいです!
これからは、グループごとにジュースの生産・販売のフロー、またグループ内のルール作りや販促支援などを進めていきますが、もうすぐ、彼女たちの作ったパイナップルジュースがカナンガの街で販売されるようになります。あと、もう一息!!彼女たちが自らの力で、様々な困難やリスクがありながらも、この地域で生きていける環境を作っていきたいと思っています。この活動は、国連開発計画(UNDP)の資金と、日本の皆さまから頂いた寄付金を活用して実施しているプロジェクトです。
また、石鹸作りなど他の活動の様子も、お伝えしていきますので、引き続き、日本から暖かく、見守っていただければ幸いです。今後とも、どうぞ、よろしくお願いします!!
【パイナップルジュース製造技術を学ぶ受益者の女性たち】
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記事執筆/
コンゴ民主共和国 カナンガ事務所
小川 真吾