「自治」に向けた、試行錯誤の協同組合運営
【アフリカレポート/2019年1月_Topic02】
2015年4月から2018年3月まで ブルンジで実施した、「紛争被害者及び貧困層住民の能力開発を通したレジリエンス向上プロジェクト」。(過去の記事はこちら)
以前にも少しお伝えしましたが、4月より独立した組合として、彼ら自身が運営を行っていますが、状況を聞くと、組合員から組合運営や他の組合員に対するあらゆる文句が出てき、仲違いが長引いている様子。このタイミングで、改めて組合の意義や運営方法について学んでもらおうと、県の協同組合技官を呼んで、5日間の研修を行ってもらいました。
【講師を務めた県の協同組合技官】
研修の主な内容は以下の通り:
・組合の定義、意義、原則
・組合の組織、総会、組合員の権利と役割、理事会の役割・選出方法
・組合の運営方法、財務管理、人材管理
・問題の平和的な解決方法
「訓練に参加したら何がもらえるの?」と 初日から質問が来ましたが(笑)、「組合を運営する知識が得られるよ!」と彼らの期待に添わぬ私の回答にも関わらず、組合を良くしたい、と考えるメンバーは熱心に参加していました。ミーティングや研修に参加したら、食事や交通費(現金)などを研修生にも提供している団体もいる中で、ペンとノートだけを渡すだけで、自主的に訓練に参加している組合員は、本当に組合の状況を良くしたいと願っていると、私は信じています。
研修後に肝心なのは、いかに学んだことを行動に移すか。
特に昨年10月〜12月は組合内で仲違いが起こり、活動も十分に行えていませんでしたが、組合の意思で一部活動に参加せず、問題を起こすメンバーを解雇するなど、組織の再編を組合自身が行い、なんとか現在は通常通り活動が出来ている状態にあります。まさに、テラ・ルネッサンスが進める「自立と自治」の「自治」の部分を、組合が内規などを使用しながら、試行錯誤しつつなんとか取り組んでいます。
また様子を報告します!
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記事執筆/
アフリカ事業部
古岡 繭