【カンボジア】ロカブッス村で「ロカ豚」の子豚が50頭誕生
【アジアレポート/2019年5月_Topic03】ロカブッス村で「ロカ豚」の子豚が50頭誕生。
2018年にロカブッス村で設立した豚銀行から、4世帯に3頭の雌豚の貸し出しをしていました。2019年5月までに、4世帯中3世帯に合計50頭の子豚が生まれています。
その中でも最も多くの子豚が生まれたのは、ミアク・パットさんの豚。31頭の子豚が生まれ、3頭が脆弱な状態で生まれてきたため死亡しましたが、28頭が生き残りました。
すでに21頭の子豚を販売し、約US$1,000 の収入を得ています。残りの子豚を7頭飼育していましたが、1頭が犬に噛まれて死亡したため、現在6頭の子豚を飼育しています。
ミクア・パットさんの家は、村の集落からかなり離れた農地の中を進んで行った奥地があります。
周りは龍眼などの畑などに囲まれていて、他の民家からは離れていますが、家の周りにスペースがあり、とても静かな場所です。家畜を育てるには、餌になる空芯菜やバナナなどが豊富にあり、飼育に適した場所になります。
【豚銀行で貸し出した豚から生まれた子豚たち】
昨年8月に豚銀行を設立したので、6-7ヶ月ほど繁殖までかかっていますが、一度繁殖するとこのあとは何度も早く繁殖するという農業専門家のサリーさん。
カンボジアでは現在タイから3ヶ月で太らせて、販売する化学飼料を使った大量飼育方法で飼育された豚が大量に輸入されてきていますが、ここではそれらとは全く異なり、カンボジアでの伝統的な自然の餌を与えて育てる養豚をしています。
大きくなるまで時間はかかりますが、味は美味しく、豚も人間も健康になる養豚方法です。将来的には、この豚をロカブッス村の由来になったロカという花の名前をとった「ロカ豚」ブランドを確立し、他の輸入されてくる豚と差別化して販売したいと村人たちと話し合いをしています。
まだ成長の遅れている1世帯は最貧困層のソックーンさんの世帯。豚の飼育には餌代がかかるため、最初の収入を得るまで最貧困層にとっては、厳しい状況のため、この世帯へは特別に6ヶ月分の豚の餌を提供することにしました。
ようやく繁殖できるまで大きくなったソックーンさんの「ロカ豚」にも子豚が生まれることを期待しています。
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記事執筆/
アジア事業部
江角 泰