【ウガンダ】「“雑音に耳を貸さず、ただ心を研ぎ澄ます事”。元子ども兵・現平和の担い手である男性の過去・現在・未来」(前編)
【アフリカレポート/2019年6月_Topic01】
日本のみなさんこんにちは!今回の月次報告書では、ウガンダ駐在インターン河野が、元子ども兵・現洋裁訓練講師であるオケロさんとのインタビューについて報告します。
南スーダン難民支援に携わる元子ども兵。彼の過去・現在・未来とは?後編はこちら
―――こんにちは、まずは自己紹介をお願いします
日本の皆さん、はじめまして。オケロ・ベンジャミンです。ウガンダ人・31歳です。サッカーやナイジェリア映画を見る事が好きです。
妻と2人の娘と暮らしています。LRA(神の抵抗軍)の元子ども兵で、現在ウガンダのフィールドオフィスにて洋裁訓練講師として働いています。
*LRA:神の抵抗軍(Lord’s Resistance Army)。ウガンダの反政府武装組織であり、少なくとも3万人の子どもを誘拐し兵士として徴用した。
北部ウガンダで生まれ育ちましたが、11歳で誘拐されて17年間LRAの兵士でした。あまりにも長期間LRAにいたので、家族と過ごした記憶は正直あまりありません。
誘拐後の訓練は、自身が今後消費する数十㎏の食糧(トウモロコシや米など)を担いで長距離を移動する事から始まりました。もし運べないのなら食糧を取り上げられるだけでなく、上官に酷く殴られました。
―――従軍中印象に残ったことはありますか?
ないです。生きたまま死んでいるようなものでした。何も感じることをも許されず、ずっと与えられた命令を実行していました。
命令に従うか、逆らって殺されるかの環境だったので印象に残ったことはありません。
―――従軍後はどのようなきっかけでテラ・ルネッサンスの訓練生に?
これもまたラジオがきっかけでした。生きるためにお金を稼ぐ手段を身に着けたいと思っていたんです。そのような中、ラジオを聴いたことを契機にプログラムに参加しました。
卒業後、訓練を通して身に着けた洋裁訓練の技術を生かして収入を稼げています。テラ・ルネッサンスには本当に感謝しています。だって闘う以外なにも知らなかった私が、家族だけでなく親戚までサポートをできているのですから。(後編に続く)
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記事執筆/
ウガンダ駐在インターン 河野賢太