【夏季募金2019キャンペーン企画】『夢中になれたこと。 vol.2』
物乞いをするよりも、自力で家族を養いたい。
この企画ではキャンペーンのメインメッセージである
「気がつけば、私に夢中。」にちなみ、アジア・アフリカの一人ひとりが
支援を受けてどのように変化したのか、何に喜びを感じているのかを連載しています。
今回はお話を聞いたのは、ウガンダ・元子ども兵のマイケルさん(仮名)、34歳。
彼は13歳の時に、反政府軍に誘拐され、17年間もの間、兵士として戦闘に参加させられました。戦闘の際に銃弾を受けた脚には今も障害が残っています。
軍から脱走した後も、収入は少なく、生活は苦しい状態でした。
しかし彼は、「物乞いをするよりも、自力で家族を養いたい。」という思いから、テラ・ルネッサンスの職業訓練プログラムに応募しました。
施設では読み書きなどの基礎教育、木工大工の技術、ビジネスの知識、周囲の人との関係性の築き方など、様々なことを学びました。中でも印象的だったことは、「平和教育」と答えています。ここで「力があればなんでもできる」という考えが変わったようです。
いつかは土地を買って、アパートを建てて、子どもに大学教育を受けさせたい
彼は施設での訓練の中で特に、将来の稼ぎに直結する木工大工の授業に力を入れて取り組みました。実際に木工大工の講師も「彼は熱心に技術習得に励んでいる」と話しています。木工大工の先生が顧客からたくさんの注文を受けるのをみて、それを自身のモチベーションにつなげていたのです。
今では、木工大工の他、近隣での建設現場の作業員もしているマイケルさん。
月の収入は1万~1.7万円(現地の公務員の平均月収以上)と、経済的に安定した生活を送ることができています。
そんな彼には、達成したい目標があります。
「短期的な目標は来年2エーカー(2500坪程度)の土地を購入すること。そしていつかはグル市内に土地を買って、アパートを建てて、それを安定した収入源にして、子どもに大学教育を受けさせたい。」
これから先の大きな目標を持ちながら、短期的に達成したいことに向かっても「夢中」になって働く姿がそこにはありました。
私たちは、マイケルさんのように、困難な状況から立ち上がり、夢をもって、今を懸命に生きている方々の「夢中」をこれからも、応援し続けていきたいと考えています。
そのため、「夏季募金キャンペーン」の呼びかけを行っています。アジア・アフリカの一人ひとりをサポートしていくために、この夏、皆さまからののご支援が必要です。夏季募金へのご協力、よろしくお願い申し上げます。
<夏季募金キャンペーンについて詳しくはこちらをご覧下さい>
https://www.terra-r.jp/kakibokin2019.html
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記事執筆/
啓発事業部・インターン
田畑勇樹