【コンゴ】食料を与えられる存在から、食料を供給する存在へ(後編)
【アフリカレポート/2019年6月_Topics02(後編)】
昨年度、国連開発計画(UNDP)とパートナーシップを組み、国内避難民や紛争で家族を失った女性たちへの自立支援を行いました。
計280名の対象者のうち、20名は農作物の一次加工技術を習得してもらい、その技術と知識により、現在、加工所を運営しています。
前編では、物資援助に依存することで自立する気力を失う人が少なくない中、紛争で家族を亡くした女性たちが農作物の一次加工技術の習得により、食品を供給するサイドに回れるようになった女性たちを紹介しました。
しかし、それでもなお彼女たちは苦悩を抱えながら生活をしています。
コンゴ民主共和国中央カサイ州カナンガ市では、いまだに紛争、貧困、犯罪、汚職、性的暴力、失業などなど様々なリスクと困難が複合的に入り混じり、人道危機に直面している場所であり、彼女たちが、自立を維持していくには、これからも大きな壁と困難が予想されます。
現在、彼女たちが安定した加工所の運営と収入を維持できるようにフォローアップを続けていますが、早速、裕福層の地主から(家賃を契約書に反して異常に釣り上げられるなどの)嫌がらせや、(教育を受けていない)女性がビジネスをして成功することへのやっかみなど様々な困難にも直面しています。
今日も、この問題を解決するために、彼女たちと関係者らとのミーティングをしてきました。
この結果は、またこのブログでもお伝えしていければと思いますが、日々日々、直面する彼女たちの困難に、できる限り、寄り添いながら、フォローアップをしていきたいと思っています。
引き続き、日本からのご支援をよろしくお願い申し上げます。
………………………
記事執筆/
コンゴ民主共和国 カナンガ事務所
小川真吾