「私の仕事 。~自分に何ができるだろうか~」vol.12
こんにちは。
啓発事業部 講演受付・支援連携担当の栗田佳典です。
教育機関などでの講演を年間80回以上実施しながら、企業、行政、団体との連携促進を担当しています。
私は生まれつきの心臓病(先天性心室中隔欠損症)です。穴の大きさや場所によって、手術するかしないかが決まるのですが、私の場合、穴の開いている場所が悪いということで、2000年8月13歳の時に手術をしました。
手術の経験を通して、「自分はこれまでたくさんの人たちに支えられて生きてくることができた。今度は自分が誰かを支える人生を歩みたい」そう考えるようになりました。
福祉を学ぶために大学に進学した後、新聞を通して知った子ども兵の課題に衝撃を受けました。自分が生まれた1986年に内戦がはじまったウガンダ。
「自分と同世代の人たちが紛争に巻き込まれている。」紛争は過去のことのイメージだった私にとっては、あまりの衝撃でした。もっと詳しく知りたい、そして多くの人にこの現状を伝えたいと思うようになりました。
そこで出会ったのが、元子ども兵の社会復帰に取り組むテラ・ルネッサンスでした。2007年8月からインターンシップを開始し、2009年4月大学卒業とともに、職員となりました。
私にとってのフィールドはここ日本。自分にできる伝えることを通して、無関心に立ち向かっていきたい。そんな思いで働いています。
自分が見てきたことを写真を通じて紹介したり、聞いてきたエピソードを紹介したりしながら、子ども兵をはじめとした世界の課題の実態とその中で生き抜く方々の現実や希望を伝えるべく、主に関西で講演を続けています。
伝え続けると、周りに変化を見ることができるようになりました。
講演を聞いてくださった小学生が周りに課題を伝えるために漫画を書いてくださいました。講演を聞いてくださった中学生が書き損じはがきや古本をクラスメイトや全校に呼びかけ、集めてくださいました。
私たちが持つ力は微力かもしれません。でも、平和な社会を構築していくために、できることは決して無力ではありません。年齢も住む場所も関係ない。
出逢ってくださった皆様のより良い未来をつくる選択肢を増やしていきたいと日々考えています。
ひとり一人の意志ある日常と行動こそが未来をつくっていく。
多くの微力をつなぎ合わせながら、私は歩みを続けていきたいと思います。
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記事執筆
啓発事業部/講演受付・支援連携担当
栗田佳典