【カンボジア】補修で新しくなった校舎で勉強するオウ・チェット・プラム村小学校の子どもたち 〜自分たちで管理していくことの重要性〜
【アジアレポート/2019年12月_Topic01】
2019年8月〜9月にかけて、2011年にパイリン州オウ・アンドン区に建設したオウ・チェット・プラム村小学校の補修工事を実施しました。この期間は、小学校が学年末の休みに入るため、 授業もお休みになります。
鹿児島の株式会社トータルハウジングさまからご寄付いただき建設したオウ・チェット・プラム村小学校。建設当初は非常にアクセスが悪く、開校式の際にも、渡邊社長をはじめ社員の皆様にも、3kmほど歩いていただく必要がありました。
建設資材を現場まで輸送するのは難しく、雨季の道路はぬかるみ、小川に橋もない。川を車で渡らなければならない状況でした。
そのイメージが強く残っていた村ですが、2019年12月に小学校の授業の様子を見に行ってみると、まだ舗装はされていませんが道路も整備され、非常にスムーズに小学校へ行くことができました。
道路の両側に広がる土地では、地雷撤去が実施されていましたが、それも終了した様子で、ようやく農地として安全に使用できるようになっていました。
小学校も、大きく変化していました。小学校の前には広い土地がありましたが、入口から学校へ入っていく道の両側には、もうカンボジアでは森林伐採で数少なくなった木の苗木が植えられ、ゴミも綺麗に整理されていました。
そして、校舎は床のコンクリートに鉄筋が入れる補修工事が終わり、雨水を集める雨樋も補修完了。さらに雨が貯水タンクに溜まり、トイレに流す水が蓄えられていました。
校門から小学校へ入っていく道の両側には、以前はたくさん生えていた高級木材となる木の苗木が植えられていました。校長先生からは、補修が必要なことを1年ほど前から聞いていましたが、村の人たちとも協力して作業を行ったそうです。
その苗木も、少しずつ大きくなって、花壇には花が植えられていました。
こうした学校を管理していくことを、学校の先生たちが、校長先生を中心に自分たちでしてくれていることが、とても嬉しいことです。現在80名の子どもたちが通い、5人の先生たちが教えています。
昨年小学校を卒業した12名は、中学校へ進学しましたが、この地域から一番近くの中学校へ通うにも、バイクがなければ通うことができないほど、遠く離れています。
この村の子どもたちの状況は、まだまだ厳しいですが、最低限の小学校の授業は受けられる環境を、先生たちが自分たちで造っていってくれています。
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記事執筆/
アジア事業部
江角 泰