新型コロナウィルスとSDGs推進についてのアンケート結果報告(2020年6月8日掲載)
いつもテラ・ルネッサンスへの温かなご理解、ご協力をいただき、ありがとうございます。
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大が、懸念される中、皆様と大切なご家族の健康が守られるように、国内外にて働く職員・インターン一同、心から願っております。
テラ・ルネッサンスがJICA『NGO提案型プログラム』にて行う事業『京都SDGsラボ』の活動の一環として、「新型コロナウィルスとSDGs推進についてのアンケート」を実施しました。
京都 SDGsラボは、京都を中心とした企業、自治体、教育機関、市民団体、学生団体などが繋がり、パートナーシップを強めることでSDGs達成の推進に寄与するプログラムです。2020年4月から研修によりプログラムを進めていく予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で開催が叶わなくなったため、SDGs推進のための個別コンサルティングや、協働を希望する団体同士のマッチングなどを進めています。
そこで、京都SDGsラボを今必要とされている内容に改編していくため、①新型コロナウィルスの影響で事業者のみなさんがどのような影響を受けているのか②コロナ禍においてSDGs推進における課題は何か をヒアリングするため、アンケートを実施しました。
結果として、それぞれが新型コロナウィルスの影響を受ける中、66%がコロナ禍においてもSDGs推進の意識は変わらない、あるいは高まったと回答をいただきました。SDGsに関連する事業は延期や一部中止、内容を変更など、それぞれが状況に応じながら、調整を進めているようで協働、とりわけ情報交換を希望する団体が多いことが印象的でした。
さらに皆様のお声を聴くため、アンケート期間を延長し、回答をお願いしておりますが、
京都SDGsラボでは、このアンケートの結果をもとにして、コロナとSDGsを切り離すことなく
SDGsの意識をさらに維持、向上するための情報交換の機会やオンラインイベントの機会を設け
各セクターのみなさまとともにSDGsと協働の推進に努めてまいります。
【調査概要】
- 調査方法 :ウェブでの自記入式アンケート(アンケート内容はこちら)
- 調査期間 :2020年5月20日(金)~5月28日(木)
- 有効回答数:14
- ※本アンケートは、当初の締め切りを変更し、現在6月15日までとしてさらに回答を募集中です。
- 本報告は上記の期間に寄せられた回答を元に作成しています。
◆組織形態
聞き取りをした組織のうち、企業が8件53.3%、市民団体5件33.3%、教育機関とNPO法人がそれぞれ1件ずつだった。
◆法人経営への影響
「今後、深刻な影響が出ると思う」の回答が5件33.3%、「現在、深刻な影響が出ている」との回答が7件46.7%、「現時点では、深刻な影響は想定されない」との回答が3件20%。ほぼ8割の組織で経営について何らかの影響が出ている、今後出ると想定されていることがわかる。
◆具体的な影響
その他の声:海外活動地の人たちがロックダウンで生活が困窮している。活動計画が予定通りにすすめられるかわからない。休校のため活動停止になり、夏の宿泊型イベント取りやめなど
◆SDGsに関わる事業への影響
「予定通り実施する。」が4件26.7%、同じく「事業の一部を中止する。」の回答が4件26.7%だった。他は「事業を延期する。」との回答が3件20%、「延期ではなく事業内容を変更して実施する。」が2件13.3%、「現在SDGsに関わる事業はない。」と「未定・調整中」がそれぞれ1件6.7%であった。
◆SDGs推進に関わる事業への影響
「SDGs推進を行うための資金的余裕がない」が6件と最多を占めた。
その他は、「経済を立て直そうとする各セクターの意識」、「実施方法を変えるにあたっての体制及び環境の整備や、準備に通常より時間と労力を要する海外活動地の人たちへの支援に困難が生じている。」、「海外渡航ができない、ロックダウン下で現地活動ができない状況の中でも実施でき、かつ資金的にプラスになる事業の在り方を再構築しなければならない」。
「今までと変わらず、SDGsを進めようという意識がある」との回答が7件46.7%と、ほぼ半数を占めた。また、新型コロナウイルスの影響で「SDGsを推進しようという意識が高まった。」との回答が3件20%あった。一方、「SDGsを推進をしようという意識が下がった。」との回答が20%、「元々SDGs推進に対する意識が高くない。」との回答が2件13.3%であった。
◆SDGs推進への意識が高まった分野
「組織内の働き方改革(合理化、リモートワーク、時差勤務等)」が5件、「SDGsに寄与する新規事業の立ち上げ」が4件、「SDGs推進事業計画の修正」が5件であった。「既存事業をよりSDGs推進に寄与する方向への修正」が1件。その他の内約として、「アドボカシー活動」があった。
◆SDGs推進にあたり他セクターとの協働を希望するか
他セクターとの協働については、13件86.7%とほとんどの回答が「はい」(希望する)であった。「いいえ」(希望しない)と「わからない」が1件ずつであった。
◆どのような形態の協働を希望するか
「情報交換」が13件、「SDGsを社内に浸透させるための研修」が7件、「技術提供」「寄付・技術提供」「施設・設備・システムの提供」がそれぞれ5件、「ブランドの向上」が3件、「従業員のボランティア」「寄付付き商品の開発」が2件ずつであった。その他内約は、「パートナーシップによる事業の実施」。
◆京都SDGsラボについて
本アンケートは、京都SDGsラボの推進していくためのヒアリングとして実施しました。
京都 SDGsラボは、京都を中心とした企業、自治体、教育機関、市民団体、学生団体などが繋がり、パートナーシップを強めることでSDGs達成の推進に寄与するプログラムです。
パートナーシップの分野において長年の経験を積んだスタッフが、みなさまのSDGsに関する理解向上、人材交流、情報交換、協働による各アクターの組織強化をお手伝いしています。
現在次の活動内容は以下の通りです。(予定)
・SDGsに関しての協働事例集
・SDGs国際協力アクターによる情報発信
・スタッフによるSDGs推進のための個別コンサルティング
・新しい協働のためのマッチングサポート
(今後、新型コロナウイルスの感染拡大状況を踏まえながら内容を修正・追加していく予定です。)
京都SDGsラボのフェイスブックグループにて情報交換、イベントなどの情報提供を行っておりますので、こちらのグループにもぜひご参加ください。
こちらのリンクまたは以下のQRコードからご参加いただけます。
(※「グループに参加」を選択し、お待ちください。運営側で承認いたします。)
◆運営団体
企画運営 |
認定NPO法人テラ・ルネッサンス 啓発事業部 講演受付・支援連携担当 栗田佳典 管理部 西川智子 啓発事業部インターン 津田理沙
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協力 |
公益財団法人京都高度技術研究所(SILK) 市民、企業、NPO、大学などの多種多様な組織や個人が、京都で社会的課題の解決に挑戦することで、角の効率性や競争原理とは異なる価値観を日本はもとより、世界に広めることを目的にした「京都市ソーシャルイ・ノベーション・クラスター構想」の推進拠点として2015年4月に設置された。構想全体のコーディネート機能を果たすとともに、行政・企業・NPO・大学・中間支援団体などを巻き込んだネットワークの形成や、所属するメンバーのほか、多くのパートナーとともに、企業と公的機関とのマッチングを行うパブリックコーディネートに取り組んでいる。
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主催 |
独立行政法人国際協力機構(JICA) |
連絡先 |
認定NPO法人テラ・ルネッサンス(担当:栗田) 〒600-8191 京都市下京区五条高倉堺町21番地 Jimukinouedabldg. 403号室 TEL:075-741-8786 e-mail:kyotoSDGslabo2030@gmail.com |