石鹸づくりで紛争被害女性と地域住民を支援【緊急支援プロジェクト】
コンゴ民主共和国 中央カサイ州カナンガ市で行っている紛争被害女性の石鹸作りの様子です。
こちらでは、紛争により夫や子どもをなくした女性たちが石鹸作りに励んでいます。コロナ禍で経済活動が制限される中、彼女たちの暮らしを守るために、石鹸作りの仕事を提供し続けてきました。コロナ危機以降、合計4万個以上の石鹸を生産することができています。生産された石鹸は、随時、高齢者や最貧困層世帯の住民に無償で配布しています。
実は、先日この中央カサイ州でもコロナ感染者が1名出ました。現在、コンゴ民は、アフリカで14番目に感染者が多い国ですが、ここ中央カサイ州では、もともと紛争の影響もあり経済活動や移動が少なかったことも一因で感染者はゼロでした。
しかし、ついにここでも感染者が発生し、ますます感染予防対策が重要になっています。そんな中、多くの住民はマスクも持っておらず、石鹸で手洗いする環境にない状況があり、彼女たちの生産する石鹸は、地域住民にとって不可欠なものになっています。また、同時に、多くの人々が仕事や収入をなくしたりする中、彼女たちは、このコロナ禍で経済活動が制限される中、なんとか石鹸作りによって生活を維持させることができています。
また石鹸作りの女性たちと同様、紛争被害を受けて夫や子どもを亡くしたり、国内避難民となっていた女性たちはパイナップルジュース作りと、農作物の一次加工ビジネスに取り組んでいます。彼女たちはコロナ禍で著しく収入が減りましたが、ほぼ自力で営業活動を続けながら、今も生産活動を続けています。
特にパイナップルジュース作りのグループは、コロナ禍でホテルやレストランが軒並み営業停止になってしまい売上が激減しました。しかしそれでも、テラ・ルネッサンスから資材や商品の運搬や助言などを受けながら、自分たちでジュースを生産し販売活動を続けています。そして、なんとかこの4ヶ月間の苦しい時期を耐えてきました。
農作物の一次加工を担っているグループも原料(メイズ)価格の変動により、大きな打撃を受けることもありましたが、今も生産活動を続け、一部はテラ・ルネッサンスが最貧困層らに配布する食料物資として購入することで手助けしています。
(報告:小川 真吾)
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