【カンボジア】カンボジアの女性たちが作ったオーガニック石鹸を村で配布
【アジアレポート/2020年7月_Topic01】
新型コロナウイルス対策として、カンボジアのバッタンバン州カムリエン郡の障がい者100世帯や貧困層の多いロカブッス村221世帯、プレア・プット村83世帯へ、カンボジアの女性たちが作ったオーガニック石鹸を配布しました。
写真:ロカブッス村で石鹸を配布した様子
カンボジアでは、新型コロナウイルスの感染は、それほど深刻に広がっている状況ではありませんが、6月-7月にかけて、飛行機で海外から帰国したカンボジア人やカンボジアへ渡航してきた外国人の感染が、次々と見つかっており、8月11日現在で266名まで感染者数は増えています。
ただ、死者はまだ出ておらず、感染は抑えられている状況です。一方、隣国のベトナムで、これまで死者が0人でしたが、3名の死者が出ています。
さらに、ダナンでは従来よりもさらに感染性の強い新型コロナウイルスが確認されているようです。今後、カンボジアにも入ってきて、さらに感染が広がる可能性があります。
農村部で生活している村人たちにとっては、石鹸も購入するのが難しい家庭もあります。感染を防止していくことがとても重要ですが、新型コロナウイルスへの対策ができるのか不安を抱いている村人たちへの石鹸の支援に、とても喜んでもらえています。
写真:石鹸とともに家畜飼育用の発酵液の製作方法のマニュアルを配布
また、それだけでなく、今回は大塚実業さまが、クラウドファンディングで集めてくださったお金で、DVや離婚などでシングルマザーとなった女性たちを支援する団体Mother Hand やDai Khmer Natural Products会社の製作する3000個の石鹸を購入し、村人たちへ配布しました。
これらのオーガニックの石鹸は、カンボジアのココナッツから採れる天然のココナッツオイルと炭やアロエといったカンボジアの地元で採れる天然の資源から作られたものです。
天然の資源から作られた石鹸は、人間にも環境にも優しく、またカンボジアの女性たちへの収入にも繋がります。
まさにこの新型コロナウイルスによって気づかせてもらった人との繋がりや環境へも配慮した石鹸の支援は、私自身がとてもやりたかったことでもありました。
カンボジアでは、現在新型コロナ自体の感染よりも、経済的に仕事を失ったり、収入が無くなってしまった人への影響が大きいですが、同時に感染予防もしていかなければいけません。
そういう意味でこの循環する仕組みを、今回の機会を通してさらに発展させていきたいと思います。
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記事執筆/
アジア事業部
江角 泰