【ラオス】ラオス事業、改めて始動!
【アジアレポート/2020年10月_Topic03】
ラオス事業では、不発弾汚染地域(シエンクワン県ペック郡ヨートグム地区)の人々を対象とした職業訓練および販売支援を実施します。製品を生産・販売することで収入を得て、次世代を担う子どもたちが高等教育を受ける機会を得られることを目指しています。不発弾汚染のため、折角の豊かな土地も十分に農地として活用できません。
そこで今回の職業訓練は、大きなスペースを必要としない、裁縫、キノコ栽培、そして先行事業から継続している養蜂の3コースにしました。裁縫コースについては現在、シエンクワン県統合職業教育訓練校(Xiengkhouang Provincial Integrated Vocational Education and Training School, 県IVET校)において実施中で、村人10名が日々訓練に励んでいます。
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↑ミシンを用いて裁縫訓練中の訓練生
伝統文化が残るラオスでは、女性はシンという伝統的なスカートを身につけます。学校や職場、日常生活など生活のほとんどをシンで過ごすためおしゃれな柄の布地で素敵なシンを作る技術は重宝されます。
もちろん服飾店では既製品のシンもたくさん売られていますが、素敵な布地を吟味して好みのシンに仕立ててもらう女性も多いのです。シン制作のスキルは、村にいながら安定した収入を得ることにつながります。
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↑自分で制作したシンを身につけた訓練生たち
裁縫コースとともにキノコ栽培コースも県IVET校に指導をお願いしています。キノコ栽培訓練や裁縫訓練の詳細について調整するために、県IVET校との会議を実施し、プロジェクトマネージャーも日本からオンラインで参加しました。
今後も同校と連携をとりながら、訓練終了後の追加指導やモニタリングを含め、訓練参加者が正しい技術を身につけ、確実に生計を向上していけるようにします。
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↑県IVET校との会議の様子
ラオスにおいても、コロナ禍での公務の遅れなどにより事業実施のための覚書(Memorandum of Understanding, MOU)の締結なども遅れましたが、その厳しい状況下でも現地スタッフの努力により、上記の職業訓練や以前報告した不発弾回避教育等が着々と進められています。
10月30日にはシエンクワン県労働社会福祉局のブンヘン・スリサイ局長を議長に事業開始式が執り行われ、県や郡、省庁の関係各所が参加しました。今後も各機関と協力しながら、地域の人々とともに事業を進めていきます。
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↑ラオス事業の事業開始式
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記事執筆/
海外事業部
飯村 浩