【コンゴ(民)】コロナ禍を乗り越え、紛争女性被害者が子どもたちへマスクを配布
【コンゴレポート/2020年12月_Topic1 】
コンゴ民の中央カサイ州では、今年の3月からコロナの影響により、洋裁技術を習得した女性たちが仕事を中断せざるを得ない状況に陥りました。彼女たちは3年前、この地域で発生した紛争で、夫や子どもを亡くしたり、家を失って避難を余儀なくされたり、紛争の被害を受けた女性たちです。今年から、習得した洋裁技術を使って生活を再建しようとしていた矢先のコロナ危機でした。
↑紛争被害女性たちが作成したマスクを地元の小学校に配布した様子
そこで日本の皆様からのご支援により、彼女たち(30名)にマスク作りの仕事を提供し、その間の暮らしを支えてきました。
完成したマスクは高齢者や最貧困層の方々に、感染予防のために配布してきましたが、先月は学校再開に伴い、6つの小学校で子ども達にマスクを届けることができました!!マスクを作った女性たちも、自分たちの仕事が子どもたちの感染予防につながっていることに誇りと喜びを感じてくれています。
まだ感染拡大が収束したわけではありませんが、紛争やコロナ危機に晒されながらも、子どもたちが子どもらしい暮らしができるように支援を続けていきたいと思っています。
↑学校が再開し、マスクを受け取った地元の小学生たち
また、コロナ禍で洋裁の開業が遅れていた別の30名の女性たちも洋裁店舗を開業することができました。6名が1グループになり、それぞれの居住地や市場の近くに6ヶ所の簡易洋裁店舗を設置しました。
一方、現地では紛争やコロナの影響は続いている上に、彼女たちの子どもはマラリアや下痢などの既存の感染症や予防・治療可能な病気など、様々なリスクにも直面しています。コンゴでは、コロナで350名が死亡している一方で、同じ期間にマラリアで推定3万人(毎日、平均120名以上)が死亡しています。
↑洋裁店をグループで開業し、仕事に励む紛争被害女性たち