【カンボジア】グローバル経済のリスクとお金に関するワークショップ
【アジアレポート/2021年1月_Topic02】
2017年の4月から実施していたカンボジアの北西部バッタンバン州カムリエン郡の障害者100世帯への生計向上支援事業も、残り2ヶ月となりました。
事業4年目になる今年は、まず1月に新型コロナウイルスの影響でまだ実施できていなかったグローバル経済のリスクとお金に関するワークショップを実施しました。
↑カウンターパートの現地NGOであるCRDNASEのスタッフが実施するワークショプの様子
これらのワークショップは、これまで3年間実施してきて、その重要性を認識していましたが、最終年度は、新型コロナウイルスの影響や、昨年10月に発生した数十年に一度の大洪水などに見舞われ、対応を余儀なくされています。
ワークショップの実施にあたっては、最も良いタイミングではありましたが、新型コロナウイルスの感染を予防するために、大人数で集まっての開催は延期していました。
実施する方法やタイミングを、これまでカウンターパートの現地NGOであるCRDNASEのスタッフたちとも話し合ってきましたが、オーンプンエアで、密を避け、少人数での開催によって、ワークショップを実施できると判断しました。1月末までに対象100世帯中68世帯へワークショップを実施できました。
↑新型コロナウイルスの感染予防のため、マスクの着用や除菌ジェルでの手洗いをして、5-6人の少人数で、屋外で実施するワークショップ
5人ずつの少人数でのワークショップのため、100世帯へ実施するには、時間がかかりますが、少人数のために、それぞれが理解しているか確認しながら実施できて、理解を深めるのにはいいようです。
↑収入と支出のバランスを見ることの重要性を伝える説明
これまでのワークショップの内容の理解には、個人差がありますが、グローバル経済が大きく影響を受けている今、自分たちの生活を見直してくれた人たちがとても多かったようです。
「以前は、よく理解できなかったことも、今はすごく良くわかる」と話してくれる方や、「生計を向上させるために、なぜ収入だけでなく、支出も見ないといけないかを理解できた」と話してくれる参加者もいました。
↑生きていく基本となる食べ物を自給し、食費の削減を目指した活動である家庭菜園
活動の中では、換金作物以外の収入源を確保するための複数の家畜の飼育支援とともに、生きていく基本となる食べ物を自給し、食費にかかる支出を削減することを目指した家庭菜園の支援もしてきました。
実際に家庭菜園を実施している世帯も多く、お金の価値以上に、余った野菜を近所さんにあげたりすることで、関係性が向上した世帯が多く、とても嬉しいです。
このワークショップによって、それぞれの活動の意味を理解してもらい、自分たちの生活を自分たちでコントロールすることで、自立した生活を目指して欲しいと思います。