【カンボジア】食べ物を賢く長期保存する先人の知恵
【アジアレポート/2021年6月_Topic01】
ロカブッス村のファーマーズ・マーケットでは、テラ・ルネッサンスが同村のモデルファームでオーガニック栽培技術を支援して、収穫した様々な農作物や、それらの加工品などの販売支援をしています。
カンボジアの農村では、タイへ出稼ぎに行く人が多いですが、稼いだお金でタイの製品や農産物を購入すると、お金は村に残らず、勝手にタイへ戻っていきます。地元で採れた農産物を購入してもらうことで、お金がコミュニティの中に残り、循環する地産地消を推進しています。
売るものは季節によって様々で、さつまいも、パイナップル、マンゴー、ドラゴンフルーツ、バナナ、カンボジアの塩、ヤシ砂糖、魚醤、プロホック(魚を発酵させたカンボジアの伝統的な調味料)、タケノコ、ねぎ、漬物などなど...
最近売り始めたものはドライマンゴーです。今年は、カンボジアでマンゴーが非常に豊作で、いたるところで腐ってしまうほどマンゴーがありました。マンゴーの季節は、5月頃に終わってしまいましたが、ドライマンゴーを作っておくと、5月以降もマンゴーを楽しむことができます。
↑ドライマンゴーを製作する現地スタッフ
ファーマーズ・マーケットで売られているドライマンゴーは、テラ・ルネッサンスの現地スタッフが、たくさんマンゴーが獲れていた3月・4月に、事務所で製作していたものです。
↑マンゴーを日に当ててよく乾かしていきます
今年のカンボジアのマンゴーのように、農作物は、時に豊作になる時があります。本来であれば喜ばしいことですが、供給過多になると需要と供給の関係で、値段が下がってしまいます。そこで、何かがたくさん収穫できた時に、すべてをその時に消費したり、安い値段で売りさばいてしまうのではなく、乾燥させたり、発酵させたりすることで長期保存できれば、後に高い値段で売ることができます。
↑ロカブッス村のファーマーズ・マーケットの様子
カンボジアにも長期保存に関して、昔から伝わる知恵がたくさんあります。ドライマンゴーもそうですが、他にはプロホックという魚を発酵させたカンボジアの伝統的な調味料や魚醤などもそうです。ファーマーズ・マーケットでは、ねぎやタケノコの漬物も販売していました。
↑ファーマーズ・マーケットで販売している漬物たち。一番左がプロホック。
その土地で獲れたものを、少し加工することで、季節が過ぎても別の形で楽しむことができる。そういった昔から受け継がれてきた賢い保存方法を、引き続きファーマーズ・マーケットでも大切にして、実践していきたいと思います。
ロカブッス村のファーマーズ・マーケットの様子は、FacebookとInstagramでも確認いただけます。ぜひチェックしてみてください!
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元浦 菜摘