【ブルンジ】十人十色の状況を抱えるストリートチルドレン
【アフリカレポート/2021年7月_Topic02】
以前のブログでご紹介した通り、4月より開始した「子どもの保護と自立支援プロジェクト」では、ストリートチルドレンとその保護者、子どもを持つ最脆弱層世帯を対象に、自立支援を行います。
6月末より対象者の保護や訓練を行う施設の建設が始まり、支援対象者の選定も開始しました。
他のプロジェクトでも、支援対象者の選定は、基本的には地域や人をよく知っている自治体(特に郡や村のリーダー)と行いますが、このプロジェクトでは、ストリートチルドレンを担当する、連帯・人権・ジェンダー省管轄下の家族とコミュニティ開発センター(CDFC)の担当官と行います。
ただ、担当官も多くの業務を抱える中、ストリートチルドレンの明確なリストが作られておらず、日に日に状況が変わったり、定住していない人もいるため、思った以上に確認に多くの時間を有しました。加えて、新しい活動地のため、そこでの当会の認知度もまだ高くなく、ストリートチルドレンによっては、自治体に捕まえられることを恐れ、当会に対して警戒心を抱いている人もいるため、プロジェクトの目的を、慎重に伝える必要があり、支援対象者の選定は、従来よりも多くの時間を有しました。
↑ヒアリングのために集まったストリートチルドレンや保護者
ちょうど学校の夏休みが始まったからか、7月時点では従来より多く約150名のストリートチルドレンや脆弱な子どもがいるとされ、選定のためのヒアリングを行った当日も、オフィスには想定より多くのストリートチルドレンが集まりました…!
一人ひとりに丁寧な支援を行うため、心苦しいものの一度に全員を支援することは出来ず、中でも特に厳しい状況に置かれている人などに対して、置かれている状況やニーズを知るため、抱えている課題や収入源、本人の希望(就学するか、職業訓練を希望するか)を個別にヒアリングしました。
40名に行ったヒアリングによると、ストリートチルドレンになった理由は、貧困もあれば、家族との関係の悪化(父親が再婚した継母に拒絶されるなど)もありますし、日中は荷物運搬などの日雇い労働を探して寝泊まりは家族がいる家でしている方もいれば、路上で寝泊まりをしている人もいたりと、十人十色の状況です。
加えて、ストリートチルドレンが就学する場合、学費の支援と共に、養育費を支払う親もしくは保護者へ職業訓練を実施する想定ですが、中には、両親も保護者もいない対象者もおり、より困難な状況に置かれている人もいることが分かりました。
改めて、個々の状況に応じて、丁寧に支援内容を考えることが重要だと感じました。
↑ヒアリングの様子
これから、対象者にどのような技術訓練や生活のための支援を行うのか、対象者との議論を重ねて、決定していきます。
また様子をご報告するので、お楽しみに!
古岡 繭