【カンボジア】家畜飼料の製作と販売で村の循環経済を促進
【アジアレポート/2022年1月_Topic01】
カンボジア・バッタンバン州ロカブッス村のモデルファームに、2021年に家畜飼料を製作する機械を設置しました。
飼料の材料となるとうもろこし、お米、糠、貝殻などは、すでに購入していましたが、雨季に十分に乾燥させることができなかったため、乾季になるまで、製作を延期していました。
↑トウモロコシを天日干しするロカブッス村の村人サウさん(写真右)
12月に十分に乾燥させることができた材料を使って製作した飼料を、養豚をしている世帯に、試験的に提供し、飼料として使ってもらいました。1月には、飼料を提供した養豚をしているシン・ロンさんの世帯では、豚も順調に成長し、生まれた子豚も順調に成長しているのを確認できました。
↑天日干ししたトウモロコシやその他の材料を粉砕機に入れて飼料を製作するサウさん(写真左)とポンさん(写真右)
そこで、農業専門家と豚やアヒル、鶏を飼育している世帯に、これまで市場で購入していた餌の値段を調査するとともに、製作した餌を販売することを伝えました。
これまで購入していた飼料は、1kg=約100円ぐらいでしたが、村で製作した餌は約70円ぐらいで販売する予定です。これにより、家畜飼育世帯は餌代を節約できるだけでなく、村で製作した飼料を村人が販売することで、村の中でお金が循環するようになります。
また、ロカブッス村で製作する飼料の材料は、全て自然のもので、市販されている飼料のような添加物や化学飼料は、一切入っていません。材料となるトウモロコシも、これまでは業者に購入してもらうのを農民は待つだけでしたが、村で飼料にする材料として製品化し、販売することができるようになります。
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記事執筆/
海外事業部アジア事業マネージャー
江角 泰