【ラオス】学校での不発弾回避教育と落書きアート
【アジアレポート/2022年3月_Topic01】
2022年3月25日は、シエンクワン県ペック郡にあるパーコム小学校において、小学校準備クラスの子ども達と小学校1、2年生を対象に不発弾回避教育を実施しました。小学校準備クラスとは、子ども達が小学校1年生にスムーズに馴染めるように最近の小学校に併設されている、幼稚園の年長組にあたるクラスで、主に5歳児です。パーコム小学校は本ラオス事業の対象校の中で市街地から最も遠く、テラ・ルネッサンスのラオス事務所から車で2時間近くかかります。このパーコム小学校の生徒はほぼ100%山岳民族のモン族です(先生の息子1名のみラオ族)。
↑不発弾紙芝居のお話をする回避教育トレーナーと生徒達
今回も前半は、他の学校と同様に回避教育のアクティビティーとして、①ポスターを用いたレッスン②不発弾の歌③ジグソーパズル④紙芝居⑤ステッカー貼り、の5つを行いました。
↑不発弾の歌(鍬を使わず、鋤を使おう)
生徒の人数は約50名ほどですが、子ども達それぞれにも随分理解度に違いがあるため、トレーナーらはとても慎重に生徒一人一人の反応を見ながら、アクティビティーを進めていました。ラオスの不発弾回避教育は指導内容が労働社会福祉症の国家不発弾統制機構(NRA)によって定められていて、一部の指導内容は幼稚園児(3〜5歳児)や準備クラスの5歳児には難しすぎるので、年齢に合わせて強調する項目を変える必要があり、神経を使います。
今回は更に、ユニゾグラフさんの落書きアートプロジェクトの活動として、回避教育の後に子ども達に落書きを描いてもらいました。テーマは「私の生まれた村」であったため、家とともに、木や花、太陽などの自然に加え、牛や水牛などの身近な家畜を描いている子どもが多く見られました。また中には爆弾を描いている子どももいました。今後は子ども達の落書きがアート作品(衣料)となり、販売収益の一部がテラ・ルネッサンスの活動に寄付される予定です。収益だけでなく、この活動を通して、是非ラオスの不発弾問題を、多くの方々に知っていただきたいと思います。
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記事執筆/
海外事業部
飯村 浩