【ウクライナ】列車でハンガリーに入国した難民への支援を開始
【活動レポート/ウクライナ】*末尾に動画レポートを掲載しています!
◼︎難民の中継地点であるザーホニ市
これまで、ハンガリー・マリアポーチ村の難民滞在施設と、ウクライナ・ザカルパッチャ州全域において活動を展開してきました。これに加え、昨年11月よりハンガリー・ザーホニ市での支援も開始しました。
ザーホニ市には、ウクライナ国境に最も近いハンガリーの駅があります。つまり、ウクライナから列車でハンガリーに入国する避難民は、全員がこのザーホニ駅を経由します。難民のほとんどは、このザーホニ駅から首都ブダペストや他の西側諸国に移動します。
また、徴兵を恐れてウクライナに戻れない多くの成人男性が、ウクライナ国内に残した家族との束の間の再会を果たすのも、このザーホニ市です。
↑ザーホニ駅構内
◼︎ザーホニ駅での調査
戦争が起きた直後の3月に訪ねた際は、ザーホニ駅では複数の国際支援団体(国連やNGO、ボランティア)が活動を行なっており、支援が十分に行き届いていました。しかし、11月に再調査したところ、国際支援団体はほとんど撤退していました。駅のスタッフに状況の様子を聞いたところ、駅長と市長に話を通してくださり、市長と直接話をすることができました。
市長の話によると、9月に殆どの支援団体が撤退してしまい、10月からは市が支援の中心となっていることが分かりました。市が国連から引き継いだコンテナと、廃校となった小学校を利用した避難民の臨時宿泊施設を運営しているとのことでした。
コンテナは乗り換える電車が来るまでの間、一時的に待機するための場所です。テーブルと椅子、乗換情報、子ども用のスペース、軽食が用意されていました。
廃校になった小学校にはベッド、シャワー室、洗濯スペース、子どもの遊び部屋、コミュニティスペースが作られ、衣類や食事も用意されていました。コンテナも宿泊施設も、市の予算によりスタッフが常駐しており、訪れた難民はそれらのサービスを無料で受けることができます。
◼︎寄付の減少による物資不足
ウクライナからの列車の乗り入れは1日に9本ありますが、1本に難民が300人ほど乗っていることもあり、市の予算だけでは利用者全員に十分な支援を行うことはできないようでした。
軽食やタオル、ペットフードなどを、月に2〜3回前後のペースで届けています。タオルが底を尽きそうとのことだったので、特に今月はタオルを約200枚調達し、届けました。社会の関心が薄くなり、寄付が減少してしまっている今だからこそ、継続的な支援を行うことを重要だと感じています。
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記事執筆/
海外事業部ウクライナ事業担当
小川さくら
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