【ウガンダ】カラモジャで平和を営む場づくり
【2023年7月 活動レポート/ウガンダ】
ウガンダ北東部カラモジャの自立支援対象者が利用していく農業組合センターの建設が完了しました!
テラ・ルネッサンスは昨年2月より、ウガンダ北東部カラモジャ地域内で特に食料不足が深刻なコティド県にて、農業を通した自立支援を実施しています。
本事業は、穀物や野菜の栽培技術を伝えるだけでなく、収穫後の管理・販売活動までを支援します。これにより支援対象者が販売収入を得て、自立した暮らしを送れるようになることを目的としています。
(事業の詳細はこちらから:https://www.terra-r.jp/blog/20230513.html)
また長期的に支援対象者が自立した生活を送り続けることで、カラモジャ地域全体でレジリエンス(自らに内在する、多様な様々なリスクや困難に立ち向かう力)を発揮できるような取り組みを行っています。
【グループの目標や約束事を決めている様子】
テラ・ルネッサンスは、現場支援や啓発、政策提言事業を通して、人々が元来持ち合わせている平和への想いを実現する「きっかけ」をつくるにすぎません。
平和を実現し、持続させていくためには、一方的な食料・物資を支援をするだけでなく、支援対象者自らが経済的に、そして他者とのかかわりあいを通じて社会的に自立するための支援が重要です。
本事業では、支援対象者自らが自立に向けた活動を継続するために、農業組合の組織化も支援しています。事業後は支援対象者自らが組合員として、食料の生産から販売まで、その費用も含めて管理・負担をし、活動を続けていきます。
この過程でコミュニティ内での助け合いや協働が行われ、日々の生活や地域の課題について彼女・彼ら自身が責任と権限を持って意思決定をする「自治」の促進も期待できます。
【建設前】
【現在】
そして、その協同組合が使用する施設がこちらの農業組合センターになります。
はじめは荒れ地だった場所に、少しずつレンガが積み上げられ、部屋ができたり、ドアが取り付けられたり、完成までの過程を見て、とてもワクワクしました。しばらくは現在行っている支援対象者への農業研修に使用しますが、その後は収穫した作物の管理や、協同組合のオフィスとして活用され、建物の維持費や管理についても彼女・彼ら自身で管理・負担していくことになります。
つまり、この農業組合センターこそ、カラモジャの人々が自らで平和を営むための議論やアクティビティを行う「場」となります。
【支援対象者の皆さんと土を耕す様子】
ここまで、事業の目的や進捗について記載しましたが、計画通りに進まないのが現場の難しさであり醍醐味です。1つ試練を乗り越えたと思いきや、その先にまた別の試練が待ち受けている、挑戦だらけの日々が続きます。
そんな挑戦づくしの毎日ですが、だからこそ支援対象者の方々と一緒に植えた作物が育っていく過程に尊さを感じ、時には事業と全く関係のないことで笑い合う。
そんなかけがえのない時間に、とても励まされます。
引き続き事業を進めていくことはもちろん、支援対象者ひとり一人とのコミュニケーションも忘れずに活動を続けてまいります。
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記事執筆
海外事業部 ウガンダ事業インターン
鈴木千花