【ウクライナ】今年も薪配りを開始しました
【2023年10月活動レポート/ウクライナ】
昨年に続き、今年もウクライナ西部・ザカルパッチャ州にて、避難民と彼らを受け入れているホストコミュニティの方々に薪を支援しています。今年は全部で32トンの薪の配布を予定しており、今回はエリア中部の村を中心に、20世帯分、計2トンの薪を配り終えました。ウクライナではガスの価格が高騰していることに加え、頻繁に停電も発生するため、生活するうえで薪の使用が必要不可欠です。
↑高齢の方が多いため家の中まで薪を持ち運ぶ様子
薪を支援する際は、対象者の方々の家を1軒1軒回りながら配っていきます。支援対象となっている地域は、戦前から厳しい生活を強いられていましたが、戦争の長期化とインフレよって生活状況はさらに苦しくなっています。地域の中でも特に高齢者や低所得の人々、薪を買うお金がない方々を対象に薪の配布を行っています。
お家を回る中で、外から見た様子は周りの家と同じであっても、実際に家の中に入ってみると、壊れたままの壁や窓、汚れたままの食器や衣服など、最低限度の暮らしさえままならない状況を目の当たりにすることが多々あります。洗濯機はもちろん、洗剤すら購入できない家庭もあります。また、寝たきりの病人や足が悪い方など直接支援物資の受け取りや買い物に行くことが難しい方々もいらっしゃいます。
そのため、時間がかかったとしてもそれぞれの家まで届けることがとても重要になります。直接訪ね、支援対象者と話すことで、実際の生活環境を把握し、何を必要としているのかを知る事ができます。そのように、一人ひとりに寄り添った支援を行っています。
厳しい冬の寒さを乗り越えられるように今後も薪の支援を続け、冬用の衣類や毛布、ストーブなども集めて配布していく予定です。こうした支援活動を続けることができるのも、日々心を寄せてくださっている皆様のおかげです。『誰一人取り残さない支援』を目指し、これからも活動を続けてまいりますので、今後も応援していただけますと幸いです。
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記事執筆/
海外事業部
コーシャ バーリン・黎