【ブルンジ】新事業スタート!ゴミを資源に変える自立支援
【2024年4月 活動レポート/ブルンジ】
ブルンジでは現在の事業地であるカヤンザ県で活動を開始して4年目に突入しました。
はじめの3年間は洋裁・小規模ビジネス・バイク修理の職業訓練を通して社会的弱者に対する自立支援を行ってきました。その結果、職業訓練後に開業し、現在もビジネスを継続している支援対象者の月収は支援前と比較して約2.6倍になり、「今まで1日1回しかご飯を食べれなかったけど、今では1日2回食べられるようになった!」といった喜びの声が届いています。
一方で、物価高騰や燃料不足の影響を受けて、バイク修理訓練卒業生の多くは収入をあげることができず他の仕事に転職したり、バイク修理継続を諦めざるを得ない状況がありました(燃料がない→働くバイクタクシーの数が減る→バイク修理の顧客が減る、というサイクルに陥ったため)
【燃料待ちの車の長い列】
こうした現状がありつつ、2024年度より新たな事業が始まります!
今回の事業では、ゴミとなって捨てられている農業廃棄物をアップサイクルして炭に生まれ変わらせます。ズバリ「炭作りを通した自立支援」です。
四国ほどの面積に約1200万人が暮らすブルンジでは、人々の多くが調理に木炭を使用することなどが原因で、森林資源が年々激減しています。また燃料不足という私たちではとても対処できない問題に直面した前事業の経験を経て、資源を外部に頼ることは生活の主導権を外部に握られてしまうことであると強く実感しました。こうしたことが理由で選んだ今回の炭作りは、事業地でこれからも生まれ続ける農業廃棄物を原材料とすることができるため、外部環境に左右されづらい持続可能な事業となることを目指しています。
では、誰が最もこの支援を必要としているのか。
支援の受け手についても3年間を通して私たちがはっきりと気づかされたことが3つあります。
- 総人口約86%の約1075万人が農民であるブルンジにおいて、土地を持たず自給自足の暮らしができない人々が特に脆弱な状況にあるこ
- 様々な理由で望まない妊娠をしたり夫となるはずの男性に見捨てられたりしてシングルマザーとなった女性は、家族の恥とみなされて社会の中で見放されている状態にあるケースが多いこと
- 貧困の連鎖がストリートチルドレンや路上で働かざるをえない子どもを生み続けていること
だからこそ本事業では、上述した3つの状況で暮らしている人を中心に支援の受け手として迎え入れていく予定です。
ゴミを資源に変えることができるなんて魔法みたいだと思いませんか?
炭作りは私たちブルンジ事務所にとっても新たな挑戦です。みんなでこのプロセスを楽しみながら、支援の受け手が自立した生活を送ることができるよう、そのお手伝いをしていきます。
【ブルンジ事務所スタッフと炭の原料となるトウモロコシの芯】
今年も1年、私たちの新たな挑戦を一緒に見守っていただけると嬉しいです。
来月もまた進捗をご報告します!
---------------------------
記事執筆/
海外事業部アフリカ事業担当
川島綾香