【カンボジア】バイトーン農協でお祭りに出店しました!
【2024年10月 活動レポート/カンボジア】
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テラ・ルネッサンスは、カンボジアのバッタンバン州サムロート郡で、現地バイトーン農協の運営強化を支援しています。
バイトーン農協は、2012年から地域住民の生活向上に貢献してきた歴史ある組織ですが、近年は高齢化が進み、運営に課題を抱えていました。そこで、テラ・ルネッサンスでは若手職員の育成に力を入れ、農協が持続的に地域に貢献できるよう、2023年から伴走支援を行っています。
主な農協の活動は、地域の経済的に脆弱な世帯の生計向上のために、鶏、アヒル、ヤギ、伝統品種の豚の飼育のサポートを行うことです。さらに、農協の自立に向けた取り組みの一つとして、収益活動の強化にも力を入れています。
今月は、収益活動の一環で、お祭りへのブース出店にチャレンジしました!
舞台は、バッタンバン州最大の都市、バッタンバン市。毎年10月に行われる伝統的なボートレース祭りは、多くの観光客で賑わいます。勇ましい舟漕ぎたち、川沿いにずらりと並ぶ屋台、売り子たちがDJのようにマイクパフォーマンスをする姿…。活気あふれるお祭り会場で、農協職員たちは、バイトーン農協が地域の貧困世帯を支援して育った家畜を使った料理を販売しました。
メニューは、鶏の丸焼き、アヒル肉の炒め物、ヤギの焼肉、伝統品種の豚の丸焼きです。
この豚は、カンボジア語では「ねずみ豚」という名前で呼ばれている、体長が小さめの豚です。
希少価値が高く、カンボジアでは写真のように子豚を丸焼きにして、少し豪華なメニューとして食べられています。
【写真:伝統品種の豚の丸焼き。お客さんが好きな部位を選んで、買っていきます。】
【写真:鶏の丸焼き(手前)とアヒル肉の炒め物(右手前のパック)】
初めての出店だっため、商品が売れるか不安でしたが、たくさんのお客さんが立ち止まって商品を買ってくれました。農協職員たちも、夜遅くまでお客さんを呼び込んだり、チラシを配ったりと、毎日販売を頑張っていました。
【写真:農協の商品についてのチラシを配る農協職員】
出店期間が終わった次の日の振り返り会では、農協職員が以下の気づきを共有してくれました。
良かった点
・アヒル肉の炒め物は、ボートレースの見物客がおつまみとして買ってくれる。利益率も良い。
・途中から、ビールも販売し、よく売れた。
・フェイスブックのライブ配信で、お客さんを集める方法が効果的だった。
来年への改善点
・売れ残りがある日が多かったので、一番人が多くなる日を狙って販売する。
・豚の丸焼きの脂肪分が多く、お客さんからクレームがきた。豚の飼育世帯と話し、飼育方法や買取タイミングを改善する。
・お客さんが商品を輸入品だと疑って買ってもらえない。国内産であることを信用してもらうためのポスターなどを用意する。
このように振り返りをすることで、農協職員たちの自発性も促進されたように思います。
実は、出店準備を始めた当初は、農協の職員は受け身な部分がありました。
しかし、出店期間を通して、困難にたくさん直面し、来年に向けた学びが多くあったようです。
バイトーン農協が地域の脆弱世帯をサポートして育てた家畜を買いとれば、彼らの現金収入になります。農協職員たちが今年の気づきを来年に活かし、今回のような販売機会をより多く持つことで、農協も利益を上げながら、脆弱層の方々の収入源になれるように農協職員たちにこれからも頑張ってもらいたいです。テラ・ルネッサンスとして、そのためのサポートを続けていきます。
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記事執筆
海外事業部 カンボジア事業
津田