【ウガンダ】訓練開始から8か月。今日も技術の習得に励みます!
【2024年11月 活動レポート/ウガンダ】
元子ども兵を対象とした社会復帰支援で、12期生の訓練を開始してから約8か月が経過しました。
この間、12期生たちは洋裁技術や家具製作技術を大きく向上させてきました。最近では、アチョリ*の伝統ダンスを訓練プログラムに取り入れ、楽しくリラックスした雰囲気の中で学びを進めています。
*アチョリとは、主にウガンダ北部のアチョリ地方に住む民族の名称です。
12期生は、昨年帰還を果たした反政府勢力LRA(神の抵抗軍)の元戦闘員です。
(詳細:https://www.terra-r.jp/news/press-release/20240409.html)
そのため、いまだに政府軍の監視下に置かれ、自由な移動が制限されている状況が続いています。
彼ら・彼女らは軍のキャンプで生活しながら、日中は当会の施設で訓練を受けています。キャンプ内での生活や小さな子どものケアはテラ・ルネッサンスがサポートしていますが、移動の自由がないことは大きなストレスとなっており、長期的な課題として残っています。
中には、子ども時代に誘拐されて以来、20年以上ぶりにウガンダに戻ってきた人もいますが、地元の家族に自由に会うことが許されていません。
今年8月に第一学期が終了した際、学期間の休暇を利用して、彼ら・彼女らを地元の村に連れて行き、最低2週間ほど家族や地域住民と交流を深める時間を設けたいと考えていました。しかし、軍の許可がおりたのはわずか5~6日間にとどまりました。
また、12期生の中には、中央アフリカ共和国やコンゴ民主共和国出身の女性も多く含まれており、彼女たちを自国に戻すための調整も進めています。
当会は本人の意思を最優先し、将来的に自国で生活を再建することを視野に入れた支援を行っています。
一方で、ウガンダ人の元少年兵と結婚し、家族とともにウガンダで社会復帰を望む女性も少なくありません。
一人一人状況が異なるため、調整が難しい場面もありますが、なるべく一人一人に寄り添ったオーダーメイドの支援ができるように心掛けています。
このように不安定な状況が続いているものの、訓練を受ける彼ら・彼女らの表情は、受け入れ当初と比べて緊張が和らぎ、リラックスして技術の習得に励む姿が見られます。
職業訓練は「木工大工」と「洋裁・服飾デザイン・手工芸」の2つの専門クラスに分かれ、読み書き計算などの基礎教育と心理社会支援は全員が受講します。
彼ら・彼女らがより良い未来に向けて一歩を踏み出せるよう、引き続き支援を続けていきます。
■ \海外事業の様子をお届け!/【3月・ウガンダ】〜セレモニーの様子〜
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記事執筆
理事/海外事業部長
小川真吾