【コンゴ】カナンガの農作物の一次加工で生計向上する女性達の様子
【2025年2月 活動レポート/コンゴ】
コンゴ民主共和国中央カサイ州カナンガで、2018年に紛争被害を受けた女性280名を対象に自立支援のプロジェクトを実施しました。
支援を受け、現在は農作物の一次加工で生計を立てている11名の女性たちに対し、フォローアップ支援を行っています。
この女性たちも、コロナ禍で深刻な影響を受けました。ロックダウンによる輸送コストの高騰に加え、主原料であるメイズ(トウモロコシ)の価格が急騰したため、利益率が大幅に低下しました。
その結果、資金の蓄えが底をつき、新たな仕入れが困難になる事態に陥りました。
こうした状況に対応するため、女性たちは一時的にメイズの仕入れと販売を停止し、メイズ加工サービスの提供や日雇い労働を行いながら少しずつ資金を蓄えました。
その後、メイズの価格が季節によって変動することに注目し、価格が低い時期に仕入れ、高値で販売できるよう情報収集に努める戦略を取りました。
この取り組みの結果、貯蓄を増やし、次の仕入れ時期に備える体制を整えることができました。
現在では、一定量のメイズを備蓄し、相場を見ながら徐々に販売することで、高い収益率を確保しています。また、貯蓄した資金を農業や家畜ビジネスに投資するケースも増えてきました。
このように、紆余曲折を経ながらも比較的安定した運営を実現している卒業生たちですが、機材の修理やメンテナンスなど、当会からのフォローアップ支援も引き続き必要とされています。
女性たちはこうした支援を受けながら、自らの努力で困難を乗り越え、家族の生活を支え続けています。プロジェクトは今後も彼女たちの持続可能な成長を後押しし、地域社会の復興に貢献していきます。
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記事執筆/
ウガンダ・コンゴ事業部理事/海外事業部長
小川 真吾