【カンボジア】学生インターンによる、現場視察での学び

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【カンボジア】学生インターンによる、現場視察での学び

【2025年2月 活動レポート/カンボジア】

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最近のカンボジア事業では、学生さんや支援者の方々など、多くの方が活動地を訪れてくださっています。テラ・ルネッサンスの国際運動推進室のインターン生2名も、活動を見学しに来てくれました。

普段、現場を色んな視点から発信し、また学生としても多様な関心をもつ2名が、カンボジアの活動地に実際に足を運んで何を感じたのか、お伝えします。

国際運動推進部インターン 西村齊明さん 

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初めまして、九州大学理学部の西村齊明と申します。昨年11月から佐賀事務所でインターンをしており、グローバル人財育成事業*を担当しています。

*テラ・ルネッサンスが2021年から佐賀県内の高等学校で行っている「グローバル人財育成事業」では、 SDGsや国内外の社会課題をテーマに、高校生による主体的な深い学びを促進し、世界または地域の平和構築に資する未来のリーダー育成をおこなうため、社会課題解決講座のほか、海外事業地(ウガンダ、カンボジア、ラオス)の課題解決に向けた計画の立案・実行を高校生が行うなど、長期的な教育プログラムを展開しています。
 
もともと、地雷除去のスピードを上げるためにドローンやマイクロ波を活用した技術開発を行っていました。ただ、実際の地雷除去現場を見に行く機会はこれまでなく、いつか現地を訪れたいと思っていました。そんな中、カンボジアで対人地雷の製造・使用を禁じるオタワ条約の国際会議(5年に一度開催)が開かれると知り、「これは行くしかない!」と思い渡航を決めました。さらに、ちょうどインターン中のテラ・ルネッサンスもカンボジアで活動しているので、せっかくなら現地でどんな取り組みをしているのかも見てみたいと思い、今回現場を訪問することになりました。
 
テラ・ルネッサンスの活動現場では、過去に東明館高校の学生たちがいくつかのプロジェクトを実施していたと聞いていたので、すでにそれなりの人的・物的リソースがあるのかと思っていました。ですが実際には、どちらも全く十分とは言えず、たとえば「農家の所得向上」を目標に掲げても、どこを突破口にするべきか見つけるのが、非常に難しい状況だったように思います。課題は山積みで、限られたリソースをどう配分するかを考えるだけでも大変そうでした。現場の方々の苦労が少し垣間見えました。

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一番衝撃的だったのは、地雷汚染が疑われるもしくは埋まっているエリアと安全なエリアの「明確な境界がない」ということ。そして、そんな環境の中で現地の人々やテラ・ルネッサンスのスタッフの皆様が活動しているという現実でした。カンボジアでは、あと2〜3年で地雷や不発弾が取り除かれると言われていますが、実際には社会的弱者の人々に依然として大きな影響が及んでいて、同時に除去後にどう住民の生活を再生するのか考えると、簡単に解決されるとは言えない状況でした。

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現在、グローバル人財育成事業では、高校生たちがカンボジア、ウガンダ、日本の社会課題に取り組んでいます。2月末からは現地訪問も予定されていて、プロジェクトはまさに大詰めの段階に来ています。現地の状況を踏まえつつ、彼らの自主性を最大限に尊重しながら、しっかりサポートしていきたいと思っています。

国際運動推進部インターン 原田翔さん

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【バッタンバンでの食事中】

こんにちは。秋田大学国際資源学部の原田翔です。 昨年11月よりテラ・ルネッサンスの国際運動推進部にてインターンをしており、 海外ファンドレイジング業務を担当しています。


カンボジアについて、地雷と悲しい歴史を学んだことがあり、正直なところ、開発途上国というイメージを持っていました。しかし、実際に現地を訪れると、(プノンペン・バッタンバン・キリロムに滞在)発展した都市部、地雷と貧困、人々の生活、そしてイノベイティブな高等教育など、様々な側面が見えてきました。特に今回は、テラ・ルネッサンスの事業地で感じた、地雷と貧困、人々の生活についてお伝えします。


訪問のきっかけは、国際協力の最前線を見たいということでした。JICAの青年海外協力隊で海外に対する憧れを抱き、同機構のインターンにも参加しましたが、文字や写真だけではどうしても世界観が見えてこないものでした。そのため、今回の訪問は私にとって「教科書の中の世界」を体験する貴重な機会となりました。


訪問内容は以下の通りです。


・『カンボジア地雷埋設地域の農業協同組合運営強化支援事業』に同行し家計状況などの聞き取り調査
・カムリエンの『カンボジア地雷埋設地域の脆弱な障害者家族への生計向上支援事業』の幼稚園や元受益者にインタビュー 

訪問を通して印象深かったことは、カンボジアが復興に向けて着実に歩んでいる一方で、貧困や教育格差など、様々な課題が依然として残されているという現状でした。農協の働きが現地の農家の生活を改善している様子を目の当たりにし、元受益者に対するインタビューでは、次の世代にも好循環が波及していると感じられました。その一方で、幼稚園では教科書・ノート・ペンといったハード面が不足しており、子供たちが小学校に進むことが難しい状況を聞いたときは、衝撃を受けました。

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【カムリエンの幼稚園で先生に聞き取り調査をしている様子】

私は海外向けに情報発信を担当していますが、今回の経験を活かし、カンボジアの現状やテラ・ルネッサンスの活動について、より解像度の高い情報を皆様にお届けできるよう努めます。
最後に、訪問に関わっていただいたすべての方々に心から感謝を申し上げます。

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 記事執筆

海外事業部 カンボジア事業

津田理沙

国際運動推進部 インターン

西村齊明、原田翔

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