【TV】TBS『報道特集』をご覧いただいた皆様へ

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【TV】TBS『報道特集』をご覧いただいた皆様へ

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 この度は、テレビ番組TBS『報道特集』をご覧いただき、ありがとうございました。ウクライナ難民・国内避難民として、戦禍を生きる人々への現状に関心をお寄せいただけましたら幸いです。

 番組での放送のとおり、私たちテラ・ルネッサンスは、ウクライナからハンガリーへ逃れた難民の人々をはじめ、今なおウクライナ国内に留まる国内避難民の方々を対象に緊急支援を実施しています。

 ウクライナ危機における課題や現状、そして私たちの活動について、テレビでは伝えきれなかった情報をより詳しくお伝えしたいと思います。ぜひ、この機会にご覧いただけますと幸いです。
 

■ はじめに


 現在、ウクライナではロシアによる軍事侵攻により、多くの市民が被害に遭い、難民あるいは国内避難民としての生活を余儀なくされています。20年間、アジア・アフリカで紛争の被害を受けた人々の支援活動を続けてきた私たちテラ・ルネッサンスにとって、今回のウクライナ危機はとても他人事とは思えませんでした。


 紛争で直接的に被害を受けた人々。紛争が終わっても残る地雷や不発弾とその被害者。心や身体に傷を抱えながらも、生きていかねばならない彼ら・彼女らに待つ、紛争後の生活へ向けた長い長い道のり。


 今回のウクライナ危機によって、新たにその道のりをたどる人々がいると思うと、胸が苦しくなります。


 「いのち」と「暮らし」を脅かされている人々に対し、私たちは何も行動を起こさなくていいのか?


 はやる気持ちの一方で、私たちが支援するアフリカのコンゴ民主共和国(以下、コンゴ)をはじめ、南スーダン、ミャンマー、アフガニスタン、イエメン、シリアなど、今なお紛争や武力衝突が続き、毎日のように多くの犠牲者が出ている国々のことが心をよぎります。



 

ウクライナ危機により脅かされている「いのち」を守りたい。

 

一方で、関心と支援が薄れていく世界各地の紛争により、危機がせまる「いのち」も、同じように大切にしたい。


 揺れ動く様々な感情・葛藤を飲み込んだあと、見えてきたのは、「すべての生命が安心して生活できる社会(=世界平和)の実現」という、私たちテラ・ルネッサンスが創設期から掲げるビジョンでした。


 本気でそのビジョンを願うならば、今まさに危機が迫る「いのち」を守るために動くべきだ、動こう。そんな想いが、心の底から湧いてきたのです。

 そこで、私たちは紛争の被害を受けるすべての人々のことを想い、平和を願うすべての人々とともに行動を起こし、声を上げることを決意しました。

 テラ・ルネッサンスは、ウクライナ危機で「いのち」と「暮らし」を脅かされている人々の力となるために、現地にスタッフを派遣し、ウクライナ難民・国内避難民への緊急支援を実施することにしました。

 同時に、ウクライナ危機に国際的な関心が集まる中、関心と支援が薄れていく世界各地の紛争によって危機がせまる「いのち」にも、関心を向けてもらいたい。

 そこで、ながきに渡る紛争で、多くの「いのち」が危険にさらされているコンゴ民主共和国での支援の必要性も訴えることにしました。
 

■ ウクライナ難民が増加するハンガリーへスタッフを派遣



 ウクライナと国境を接するハンガリーは、ポーランドに続き2番目にウクライナからの難民を受け入れている国です。(2022年3月14日時点:UNHCRより)


 当時、政府が受け入れに積極的な姿勢を見せていたことから、今後流入してくる難民の数が大幅に増える可能性があると考えました。さらに、テラ・ルネッサンス理事長の小川が、青年海外協力隊としてハンガリーに赴任していたため、現地での国際協力活動実績および人脈があることから同国での緊急支援を決めました。
 

 


ハンガリーで野球隊員として活動していた小川(写真中央)



コンゴで紛争被害にあった女性たちへ洋裁の技術訓練を行う様子

 

 また、私たちはこれまで、コンゴでの国内避難民への緊急支援、ウガンダ北部での南スーダン難民支援、そしてその後の自立支援まで一貫して実施してきた経験があります。その経験を活かし、まずは緊急人道支援を実施。その後は状況に応じて柔軟な支援活動を展開していくことにしました。

■ テラ・ルネッサンスらしい緊急支援とは何か?



 2022年3月17日に、ウクライナの隣国ハンガリーへ先遣隊として吉田(写真左)と佐々木(写真右)が到着。現地パートナーの協力のもと、首都ブダペストの主要駅や国境地域に開設された支援センター、難民を受け入れている教会や公共施設などを視察し、物資等の緊急支援を行いながら、現場のニーズ調査を実施しました。

 その後、アフリカから理事長の小川も合流し、3名体制で活動。ハンガリーに逃れてきている難民だけでなく、ハンガリー国境近くのウクライナ西部に留まる国内避難民にも支援ニーズがありそうだと判断し、ウクライナにも入国。さらなる調査と支援を重ねました。

 現地の調査で分かったことは、難民・避難民といってもその実態は多様で、これだけ世界中から関心と支援が集まっていても「取り残されている人々がいる」ということでした。先遣隊として現地の状況を見てきた佐々木は次のように語りました。
 

 

■ 取り残されている人は誰か?


 
 「テラ・ルネッサンスらしい緊急支援とは何か、自分たちだからこそできることは何か、この2点に集中して情報収集・調査を行った結果、『取り残されている人々』に辿り着きました。

 それは、ハンガリー国内の国境近くに留まる少数民族ロマの人々や、ウクライナ西部トランスカルパチア地方に集中する 国内避難民と、彼ら・彼女らを受け入れ支援するホストコミュニティの人々でした。支援が行き届いていないばかりか、世間の関心も薄く、まるで忘れ去られているかのようでした。」

 これまで私たちは、アジア・アフリカの活動において「最も脆弱な人々」に支援を届けてきました。今回の緊急支援でも、地道にそして綿密に調査を行った結果、本当に支援を必要としている人たちに辿り着くこと ができたのです。5月よりハンガリーに事務所を開設し、「誰ひとり取り残さない支援」を目指して、特に支援の手が届いていない脆弱な難民・避難民に対する支援活動を開始しました。
 

■ ウクライナ・コンゴ危機、緊急支援の内容について


1)ウクライナ難民・避難民への緊急支援(「誰ひとり取り残さない支援」を目指して)

対象地域

ハンガリー国内のウクライナ国境沿い地域、ウクライナ国内西部地域

対象者

ハンガリーに逃れてきているウクライナ難民・ウクライナ西部に逃れてきているウクライナ避難民のうち脆弱な人々、避難民を受け入れているウクライナ西部のホストコミュニティなど

支援期間

2022年3月~2023年3月(延長する可能性があります。)

事業内容

1)生活支援
◉食料・日用品の提供
◉炊き出し拠点(キッチンポイント)の整備
◉避難場所・倉庫の整備
◉子どもの教育・心理社会支援

2)CSCs(Cash for Social Contributions)~社会貢献型現金給付支援~※
◉炊き出し作業(週2回)
◉演劇の披露(難民の子どもたちへ)
◉支援物資を保管する倉庫等の清掃・整理作業
◉手工芸・伝統刺繍の製作
※CSCsとは?:対象者の主体性を最大限尊重し、その人にできる社会貢献(モノ作りやサービスの提供)の機会を提供し、現金を給付する支援。それにより当人の生活を支えるとともに、周囲の人々にモノやサービスを提供する支援のこと。上記を仕事として難民の方々に提供し、収入を得ていただく。

※支援内容はその時のニーズや状況によって、変わる可能性があります。




2)コンゴにおける紛争被害者への緊急支援

・対象地域:コンゴ民主共和国南キブ州/中央カサイ州
・対象者:国内避難民、紛争被害女性(性暴力被害者、寡婦など)、及び最貧困層住民
・事業内容:
1)食料や衛生用品等の物資の支援
2)住居の確保のサポート
3)医療機会の提供
4)就業機会の提供
5)その他必要に応じた緊急支援

 

■ なぜ、コンゴ民主共和国の紛争被害者を支援するの?


コンゴの子ども兵

 アフリカ中部に位置するコンゴは、アフリカ第二の面積を有する広大な草原とジャングルに覆われた自然豊かな国です。

 しかし、1998年以降の紛争によって、第二次世界大戦以降、世界で最も多くの死者(540万人以上)が発生し、推定3万人以上もの18歳未満の子どもたちが、兵士として戦わされてきました。また過去20年間に少なくとも20万人以上の女性が性的暴力に遭い、特にテラ・ルネッサンスが活動する東部地域では、そのような状況が今も続いています。

 現在、紛争の影響で100万人以上が難民として周辺諸国に逃れていますが、それを上回る560万人以上が、国内避難民として避難を余儀なくされています。(UNHCR)

金鉱山で働くコンゴの若者たち

 紛争の背景には、レアメタル(希少価値の高い鉱物資源)をはじめとする天然資源をめぐる近隣国および 先進国の権益争いがあります。例えば、南キブ州には携帯電話の部品として使用されている金やスズ、タン タルなどの鉱石資源が豊富にあり、これらの資源が不正に輸出され、武装勢力の資金源となっているのです。リモートワーク増加の影響で、コンゴの紛争が激しくなったというニュースもあります。


 こうして、もともとは農耕による自給自足を続けていた現地住民の生活は破壊され、海外からの援助や物乞い、低賃金の鉱物資源の採掘作業等に依存しなければ、生きることさえできなくなってしまいました。

 特に、紛争中に性的暴力を受けた女性たちは、夫や家族から差別へ偏見の目を向けられ見放されてしまうことがあります。そのため、こうした女性たちが抱える小さな子どもたちが、栄養失調で死亡するケースも後を絶ちません。さらに、教育の機会を奪われた子どもたちは徴兵されるリスクが高いこともあり、最貧困層の人々が生活を再建することが紛争予防の観点からも必要とされています。
  

■ 紛争被害に立ち向かい、自立した生活をめざしてー



 テラ・ルネッサンスでは、紛争の被害を受けた方々が安心で安全な生活が送れるよう、そして紛争のない平和な社会を目指すことができるよう、支援活動を実施しています。

 「レジリエンス向上支援プロジェクト」では、紛争の被害を受けた国内避難民や女性、最貧困層などを対象 に、洋裁や石けんづくり、乳製品、パイナップルジュース、養蜂、家畜飼育、農業など、様々な職業(技術)訓練 とビジネス研修を行っています。訓練終了後は、それぞれの技術を活かしてビジネスを行い、生計向上を図 ります。自ら収入を得られる仕事を持つことで、食事や生活のための支出を賄うことができ、また彼ら・彼女 らの子どもたちも、食事をしたり学校へ通うことができるようになるのです。

 

■ 平和を、すべての人へー ご支援ご協力のお願い



 紛争ではなく平和を実現したい。いま、世界には平和への切なる願いがあふれています。


 私たちは信じています、その願いが世界平和を実現することを。なぜならば、一人ひとりの力は微力かもしれませんが、無力ではないからです。


 この緊急支援を通じてたくさんの人々の心にある「平和への願い」を結集し、ウクライナ難民・避難民の人々と、コンゴで紛争被害を受けている人々の「いのち」を守る。誰もが安心して暮らせる世界を実現していけると、私たちは信じています。

 上記の緊急支援を実施するため、7月末までに4,000万円の活動資金の調達についてご協力を呼びかけています。7/2の現在までに、約3,100万円のご支援が寄せられていて、残り約900万円が必要です。寄付という方法で、私たちの活動にご参加ください。緊急支援の呼びかけについては、こちらの特設ページでもご覧いただけます。

 最後まで読んでくださり、ありがとうございました。皆さまのご支援、ご協力を心よりお願い申し上げます。

認定NPO法人テラ・ルネッサンス
スタッフ一同


 


■ ご寄付は「寄附金控除」の対象です

 テラ・ルネッサンスは、2014年に京都府より認定を受けた認定NPO法人です。ご寄付は、寄付金控除など税制上の優遇措置の対象となり、所得税・住民税など約40%の税額控除を受けることができます。


■ 銀行振込、郵便振込をお選びいただけます

 テラ・ルネッサンスでは、『クレジットカード』『銀行振込』などのお振込窓口をご用意しています。銀行振込をご希望の場合は、下記のボタンから申し込みフォームをご覧いただき、お支払い方法の【 銀行振込 】を選択のうえお申し込みください。郵便振込(用紙)をご希望の際は、テラ・ルネッサンスまでお問い合わせください。( 京都事務局:075-741-8786 )


■ イベントへご参加ください

 今回の放送に出演した理事長の小川が登壇する講演イベントを開催予定です。詳細は、以下のイベントページをご覧ください。

1)[ 7/30(土) ]第104回テラ・スタイル東京|オフライン&オンライン開催(先行申し込み受付中)
  テーマ:ウクライナ・コンゴ危機から考える、紛争の実情と平和の現在地(仮)

2)その他(追記準備中)
 
 

■ 遺贈(寄附)をお考えの方へ

 近年増加している『遺贈』を通じたご支援について、テラ・ルネッサンスでもご相談を承っています。ご関心のある場合は、以下のフォームからお問い合わせください。この際、「報道特集(テレビ)を見て」とご記入をお願いいたします。遺贈のご相談をはじめ、ご支援をご検討いただくための資料をお送りさせていただきます。

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