NPO法人RITA-Congo「ノーベル平和賞受賞者デニ・ムクウェゲ医師への脅迫に関する声明」への賛同表明

テラ・ルネッサンスが支援活動を行っているコンゴ民主共和国。この国では、「忘れられた戦争」と呼ばれる紛争により、600万人の人々が命を落としています。同時に、「女性にとって世界最悪の場所」とも呼ばれ、政府軍、武装勢力らによる女性への性的暴力が蔓延し、赤ちゃんからお年寄りまで、多くの女性が被害を受けてきました。 

そんな状況を変えるために、声を上げたのが、コンゴ東部にあるブカブという都市でパンジ病院を運営するデニ・ムクウェゲ医師です。ムクウェゲ医師は、これまで戦闘の続くこの地に病院を立ち上げ、20年以上に渡り5万人以上もの性暴力被害者の治療を続けてきました。

テラ・ルネッサンスが支援する女性たちの中にも、ムクウェゲ医師の治療を受けた方は少なくありません。

そして同時に、コンゴ東部における鉱物資源をめぐる争いにより、政府軍や武装勢力によって、戦争や武力紛争の武器として性暴力が使用され続けている惨状を世界に訴え、このような性暴力に対する不処罰の問題についても言及してきました。

また、1993年から2003年にかけてコンゴで発生した617件の深刻な人権侵害について調査し、2010年に公表された国連マッピング報告書についても、同報告書にて推奨された正義の実現を訴えてきました。

こうした医師の活動により、これまで、医師自身も暗殺未遂に遭い、また彼の友人も実際に暗殺されています。そして、現在も、度重なる殺害の脅迫にさらされています。

こうしたことを受けて、コンゴにおける紛争下の性暴力と、鉱物資源とグローバル経済との関係性についての啓発活動、問題解決策を考えるために活動しているNPO法人RITA-Congoより、「ノーベル平和賞受賞者デニ・ムクウェゲ医師への脅迫に関する声明」が出されました。（声明本文は下記をご覧ください。）

テラ・ルネッサンスは、デニ・ムクウェゲ医師が行ってきた人道的行為に共感と敬意を表し、医師をめぐる状況が改善されることを強く求め、この声明に賛同するものです。コンゴ民主共和国に生きる「あらゆる人々」の尊厳が守られ、安心して暮らすことができる「平和」が実現するように願い、テラ・ルネッサンスの同国での取り組みを積み重ねていくことも、合わせて表明いたします。