【カンボジア】2021年度中に地雷撤去によって12,500人以上に安全な土地を提供
【アジアレポート/2022年4月_Topic02】
テラ・ルネッサンスでは、カンボジア王国バッタンバン州に残る地雷を撤去するために地雷撤去団体MAGの機械操縦部隊の1年間の活動資金提供をしています。
2022年1月-3月までの第四四半期の報告書が、MAGから届きましたので、活動の成果を報告します。
↑”中型地雷ウルフ”が2021年9月にバッタンバン州コッス・クラロー郡で地雷撤去を実施している様子
第四四半期には、支援をしている”中型地雷ウルフ”と名付けられた機械を使って、バッタンバン州コッス・クラロー郡のプレイ・トトゥン村とサムロート郡オウ・クラオム村にある2ヶ所の地雷原で121,452㎡の土地を安全にすることができました。
この期間中に対人地雷10発が安全に撤去されました。
これによって、2021年度1年間に撤去された土地の面積は、595,896㎡となり、当初期待されていた成果の380,000㎡の156%を達成することができました。また、撤去された地雷は、全部で対人地雷39発、受益者は12,563人になります。
コロナ禍で、活動が制限される中でも、目標以上の成果を出すことができ、大きなインパクトをコミュニティに出すことができました。撤去された後の土地は、キャッサバなどの作物の栽培のための農地として使われます。
地雷原(BS/CMAA/07141)で撤去活動をしている様子
カンボジア政府は、2025年までに地雷を無くす”地雷フリー・イニシアティブ”を発表しており、テラ・ルネッサンスもMAGも、その政策へ貢献できるように撤去活動を続けています。
カンボジアの地雷問題は、都市部の急速な経済発展と農村部でも地雷撤去が進んできたこともあり、関心が少なくなってきているのは事実です。
しかし、まだ撤去されていない土地は、遠隔地に多く残されており、現状のまま撤去を続けていくと、2025年までの”地雷フリー・イニシアティブ”を達成することは、難しい状況です。
破壊された対人地雷
しかし、1つの地雷を撤去できれば、確実に少なくとも一人の被害者を減らすことができるという思いから、設立当初からテラ・ルネッサンスでは地雷撤去支援を続けてきました。
2022年度も、引き続きMAGの”中型地雷ウルフ”機械操縦部隊への活動資金を提供し、地雷撤去支援を続けます。
これまでの皆さまのご支援に感謝するとともに、地雷による脅威を無くし、村人たちが安心して生活できるように、引き続きのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
詳細なレポートは、以下の報告書をご覧ください。
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記事執筆/
海外事業部アジア事業マネージャー
江角 泰