【ウガンダ】一歩一歩、確実に歩みを進めています!
【2023年6月 活動レポート/ウガンダ】
今年の2月から始まったカラモジャ事業ですが、種子の作付けが始まり、関連施設の建設も順調に進んでいます!テラ・ルネッサンスは、ここカラモジャ地域のコティド県で、灌漑を通した農業による自立支援を行っており、具体的には、
1)穀物種子の生産を通した自給食糧の確保
2)野菜の栽培、管理、販売を通した生計向上
3)農業組合の組織化
これら3つを通して、最脆弱世帯のレジリエンス向上を目指します。
(カラモジャ事業についてはこちらもご覧ください。)
今か今かと待ち望んでいた雨の恵みを受け、泥状になった地面に足を踏み入れた瞬間は、胸が高まりました。(とはいえ、そのおかげで泥が靴に引っ付き、一歩一歩がとても重かったです...。)
↑種子の作付けの様子
まずは、ここウガンダで主食とされているゴマやトウモロコシ、豆などの穀物種子を作付け、種子を生産します。その後、収穫した種子を、農業訓練を受けている支援の受け手や、地域住民の方々に供給することを通して、地域内での持続的な食糧生産を目指します。
鍬を使ってリズミカルに作付けを行う様子を見ると、一見ダンスのようで楽しそうにも見えますが、実際はかなりの重労働。駐在員の田畑が挑戦してみるも、数分後に「アカオプ!(現地語で”疲れた”)」と溢し、それを聞いた皆さん、大爆笑...。彼女・彼らのたくましさを感じます。種子の収穫が終われば、野菜の栽培も始まります。
↑メインマーケットの野菜売り場の様子
カラモジャは、もともと降雨が限られている乾燥地域で、食料の生産力が低いことに加え、ウガンダ全体として受けたウクライナ危機の影響により、その生産力は更に低下しました。また、売られている野菜の多くは、カラモジャの外から運ばれているケースが多く、新鮮さも私が住むグル県の野菜とは異なります。このメインマーケットで、彼らが育てた野菜たちが並ぶ日のことを想像すると、ワクワクします!
ー”カラモジャ”について私が思うこと
「”カラモジャの人たちは、食料を奪い合うことばかり行っている”と報道されるし、昨今の経済状況も踏まえると、実際にそうする他ない状況が続いていたけれど、彼らには、本来自分たちの力で食料を生産し、生きる力があるはずです。」と、現地スタッフは話してくれました。また、実際に農業訓練を受けている方からも、「グループで農業訓練を受けることにより、今までよりも、他者とコミュニケーションを取る機会が増えて嬉しい」という感想もいただきました。
カラモジャの人々は本来、牧畜や農業を生業としており、家畜は彼らにとって食料の源であり、同時に大きな財産でもあります。しかし、上述したような昨今の食料生産力の低下を受け、同地域では、武器を使った家畜の強奪、食料を巡った窃盗犯罪が増えています。
実際、カラモジャでの家畜強奪事件や強盗事件に関する報道はよく耳にますし、テラ・ルネッサンスの支援の受け手の方が、家畜の強奪被害に遭ったという話を伺うこともあります。正直、私自身もこの地に足を踏み入れた当初は、緊張でかなり気を張っていました。
しかし、自分たちの食料確保だけでなく、地域全体の改善を目標に掲げ、いきいきと畑作業に励む彼らと共に過ごす日々は、学びに溢れており、いつの間にか私自身も励まされていました。この事業、そして、カラモジャ地域のために、私自身ができることについて考え続けることはもちろんですが、今後も、彼らから沢山のことを学んでいきたいと思います。
また今後、野菜栽培等の様子もお届けしていきますので、引き続き、是非カラモジャ事業にご関心をお寄せいただけますと幸いです。
記事執筆/
海外事業部 ウガンダ事業インターン
鈴木 千花